仕事がうまくいかない人に共通する口グセ 「謝る」ことで攻撃的な人を味方につけよう

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謝る際、言い訳は禁物です(写真:naka / Imasia)

下に立つメリットは、相手の気分をよくすることで、より良好な人間関係をつくれることです。仕事を発注してもらったり、よいアドバイスをもらったり、よい上下関係で得られるメリットは想像以上に大きいと言えるでしょう。

そんなときに言ってはいけない言葉があります。
 「でも……」
 「だって……」
 「……だからしょうがない」
 

この「3D用語」は禁止です。言い訳はできない人のすることだということです。

責任転嫁にしかならないことをいってもあなたの評価を下げるだけ。下手をしたら、言い逃れしようとしているとか、相手が「自分のせいにしてきた」と誤解してしまうかもしれません。

謝れなかった自分を変えた、ある方からの一言

「ポストが赤いのもすべておまえのせいだ!」

『なぜ一流の人は謝るのがうまいのか』(野呂エイシロウ著、SBクリエイティブ、1300円+税)。1日30回の「すいません!」で人生が変わる!仕事ができる一流の人は、「謝る」プロだった。『ザ! 鉄腕DASH!!』『奇跡体験アンビリバボー』で活躍の放送作家にして、「ソフトバンク」「ライフネット生命」「GROUPON」など国内外の一流経営者を間近でみてきた著者が明かす、できる人の人間関係のコツをまとめた1冊。購入はこちら

これは以前ある経営者にいわれた言葉です。筆者は今でこそこうして、偉そうに「謝る」効能を書いていますが、実はかつて謝れない人間でした。

30歳前後で、放送作家の仕事も増え始め、いわゆる「調子に乗っていた」時期だったのです。自分がミスをした覚えもないのに、非を責められるとすぐに、「その案件は僕と関係ありません!」ときっぱり発注先にタテついていたのです。

そんなとき、お世話になっていた経営者にこの言葉を浴びせられました。その方は未熟な僕に、ことあるごとにアドバイスをくれた人です。

「男性でも爪は磨いたほうがいい」「美容院には2週間に1回行きなさい」など、成功のための法則を教えてくれたメンターのような存在だったのです。

そんな方から、「雨が降るのも、ポストが赤いのも全部おまえのせい。そのつもりで世の中、生きていけば必ずいつか出世できるから」と言われ、筆者は衝撃を受けたのでした。

筆者の昔からの付き合いの人たちは、「最近はすっかり腰が低い人になりましたね」と言ってくれます。「わかり合う努力はしたほうがいい」と思えるようになったからかもしれません。わかり合いたいと思うから、今日も僕は「ごめんなさい」と謝っています。

実際に謝るようになって感じるのは、謝るほうが人生は楽しくなるということです。人間関係がうまくいくと、仕事もうまくいきます。謝り方を身につけると、人生が変わるのです。

野呂 エイシロウ 放送作家 戦略的PRコンサルタント

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のろ えいしろう / Noro Eishiro

1967年愛知県生まれ。中学生の頃からラジオに親しみ、「人が読みたくなる投稿」を追究した結果、「オールナイトニッポン」などで連日投稿が読まれるように。大学時代には学生マーケターとして、学生向け家電の企画立案・宣伝・PRに携わる。愛知工業大学卒業後、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』で放送作家デビュー。『ザ!鉄腕!DASH!!』『特命リサーチ200X』『奇跡体験!アンビリバボー』などの構成を担当。30歳で、戦略的PRコンサルタントの活動をスタート。テレビ番組作りのノウハウを生かし、数々の企業の商品・サービスを次々とヒットに導く。250社以上のコンサルティングを担当。

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