有料会員限定

財政規律弛緩の怖さについて国民と共有し議論を 国はいかなる支出も財源とセットで考えるべき

✎ 1〜 ✎ 242 ✎ 243 ✎ 244 ✎ 最新
拡大
縮小
英国のリシ・スナク首相
経済政策による混乱で辞任したトラス氏の後任として、英首相に就任したスナク氏(写真:Chris J. Ratcliffe/Bloomberg)

国の債務はいくら増えても金利が低い限りは問題ないのだ、という議論は、今どうなっているのだろう。“普通”に考えると、金利は上がるもので、節操なしに債務が膨張するのは債務の持続可能性の観点から許されないことであった。しかし、この数年は “普通”の議論がむしろオオカミ少年的な捉えられ方すらされてきた。

現状の英国を見れば、財政規律が弛緩した場合の国の信用力の低下がどれだけ恐ろしく、どれだけ影響が大きいものなのか、明らかであろう。トラス政権はあっさりと崩壊してしまった。

財政規律弛緩で政権崩壊

経緯を簡単にまとめよう。政権発足後間もなくの9月23日に公表された「成長戦略2022」で、実質GDP(国内総生産)成長率の中期的目標2.5%達成のため、減税と規制緩和を公表した。エネルギー価格高騰への対策費として半年で600億ポンド、所得税の基本税率1%および最高税率引き下げ、法人税率引き上げの撤回などからなる。

次ページ総合経済対策を議論中の日本、その4本柱とは
関連記事
トピックボードAD
トレンドライブラリーAD
人気の動画
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
TSMC、NVIDIAの追い風受ける日本企業と国策ラピダスの行方
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
【資生堂の研究者】ファンデーションの研究開発の現場に密着
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
広告収入減に株主の圧力増大、テレビ局が直面する生存競争
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
現実味が増す「トランプ再選」、政策や外交に起こりうる変化
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT
東洋経済オンライン有料会員のご案内