小田急、列車「追いかけっこ」レア企画なぜできた? ファン向け貸し切り列車、複々線をフル活用
鉄道各社が貸し切り列車のツアーに力を入れている。小田急電鉄は車両だけでなく、複々線を最大限に活用した“レア企画”で他社に差を付ける。9月下旬の3連休には「夢の紅白追いかけっこリレー!」と題した特別企画を実施した。いったいどんなツアーだったのか。
赤い1000形とVSEが共演
紅白の「紅」は箱根登山線(小田原―箱根湯本間)で活躍した「赤い1000形」、一方の「白」は2022年3月に定期運行から退いたロマンスカーVSE(50000形)。箱根観光で親しまれていた両者の共演を再現した。
新宿から小田原まで行程の詳細を明かさないミステリーツアーで、参加費は乗車のみの「ライト行路」が1万900円、車両基地での撮影会をプラスした「がっつり行路」が昼食付きで1万3900円。途中駅で互いに列車を乗り換えるため、赤い1000形とVSE、両方の乗車を楽しめるようになっている。各日計220人を募集した。
ツアー当日朝、参加者は新宿駅に集合。ライト行路は小さな子供の姿が目立ったが、がっつり行路は中学生以上限定のため思い入れが強いファンが多い印象で、双方合わせて幅広い客層が参加した。まず、赤い1000形が特急ロマンスカーが発着するホームから出発、その後しばらくしてVSEが地下のホームから発車した。
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