斬新アイデアが満載の軽キャンパー最旬トレンド 2022年大注目キャンピングカースタイルを探る

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ポップアップルーフ
オフタイムトラベラー2ポップアップルーフのポップアップルーフ(筆者撮影)

同社が開発したポップアップルーフがユニークな点は、その開き方だ。通常、ポップアップルーフは、車体の前方が開き後方にテント部を支えるヒンジがあるタイプか、逆に後方が開きヒンジが前方にあるタイプが一般的だ。ところが同社製では、車体のルーフ右端にヒンジがあり、ルーフ部の左端から上方へ展開する。これにより、長さ1800mm×幅1070mm×高さ1000mmという広い居住空間を実現する。

同社担当者によれば、「通常のポップアップルーフは、開く部分と比べヒンジ部付近の天井がかなり狭くなるため、軽自動車ベースの場合、大人は横になるのがやっと」だという。一方、同社の横開きポップアップルーフは、「高さ1000mmの空間が並行して1800mm続く」ことで、大人2名の就寝スペースとなるだけでなく、日中にゆったりとくつろげるリビングとしても使えるという。

車内
オフタイムトラベラー2ポップアップルーフの車内(筆者撮影)

テント部の開閉は、ダンパー付きのため操作にあまり力はいらない。また、テントをルーフ部に収納すると、車両の全高はノーマル車とほぼ同じになるため、日常の足など普段使いでも乗れることもポイントだ。担当者は、「ヒンジ部をオフセットさせるなど、スムーズな開閉などにはかなり苦労した」という。ちなみに同社では、このシステムについて特許出願済みだ。

ソーラーパネルもオプションで用意(筆者撮影)
ソーラーパネルもオプションで用意(筆者撮影)

なお、同モデルは、室内にも大人2名が就寝できる長さ1800mm×幅1200mmのベッドを備えるため、ポップアップルーフ部と合わせ計4名の就寝が可能だ。また、サブバッテリーにはリチウムイオンバッテリーを装備し、停車中に家電などを使うこともできる。オプションとして、ルーフ部に装着できるソーラーパネルも用意し、数日の旅でも電力の供給ができるほか、災害時などの避難場所としても活躍できる。なお、価格(税込み)は、展示車の仕様で413万27円だ。

夏場も快適!三島ダイハツ「ハイゼットパネルバン」

クオッカ
東京キャンピングカーショー2022に出展されていた三島ダイハツの「クオッカ」(筆者撮影)

近年、キャンピングカーの装備で人気が高い家電製品のひとつがクーラーだ。夏場の就寝が快適になることはもちろん、犬などのペットを同伴したクルマ旅では、食事などで出かける際に車内にペットを残しても、熱中症などの心配がないことで、人気が高まっている。

そんな近年のニーズに対応したのが、静岡県のカーディーラーで、キャンピングカーの製作も手掛ける「三島ダイハツ」の「クオッカ」だ。ダイハツの軽特装車「ハイゼットパネルバン」をベースとした車中泊仕様車に、12V対応の車載クーラーを装備していた。

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