新幹線の「改札内」はイノベーションがない ホリエモンも指摘した、新幹線の急所

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しかも、車内で電子マネーを利用した人にドリンク50円割引券を配布したり、限定デザインのコーヒーカップを使用するといったキャンペーンまで行う。

JR東海の改革は電子マネーにとどまらない。グループ企業(ジェイアール東海パッセンジャーズ)が製造する弁当についてもリニューアルする。

「海鮮丼」など新たに4つの弁当を投入するほか、幕の内弁当など既存の弁当も、素材にこだわる、ご当地感を出すなどの改良を行った。

顧客ニーズ調査、「1000円」「海鮮系」弁当投入

これまで販売してきた弁当に対する購入者の意見を取り入れたほか、東海道新幹線を利用するビジネスマンや旅行者にアンケートも行った。

アンケート結果は、弁当選びの基準として、60%が「価格」を重視すると回答し、予算目安は901~1000円が最多であったため、新たに投入する弁当の価格は1000円で統一した。

アンケートの結果、顧客が食べたい弁当としては、海鮮系が多いことがわかった(写真は「海鮮丼」)

また、食べたい弁当として「海鮮系」の弁当を要望する声が多かったことから、海鮮系の品ぞろえを強化した。

JR東日本でも、2月26日から車内販売限定の「ラララ♪トレイン・カフェ」というメニューを開始した。アンチエイジングやリラクセーションをテーマに香味野菜を中心とした食材は女性客をターゲットにしているが、男性客にも受け入れられそうだ。

なお、電子マネーや弁当といった新幹線のソフト面の弱点については、堀江貴文氏が「週刊東洋経済」2014年10月25日号のロングインタビュー「収益力を高める方法がJRにはたくさんある」で、まさに指摘していた点でもある。そのインタビューの一部を採録する(全文は発売中の「鉄道完全解明2015」に掲載)。

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