教員免許取得芸人!土佐兄弟・卓也とあばれる君「学校と家庭」の勝手に教育論 家庭で、わが子にはどこまで「厳しく」する?

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学校の「周り」を取り巻く人を通じて、学校のあり方を考える本連載。社会人、学者、未来の教員、保護者、学校に通えなかった人―― 彼らの声は、学校の「中」に新しい風を吹き込めるだろうか? 第3回では、土佐兄弟・卓也さんとあばれる君さんに、理想の先生像や授業のあり方について語ってもらった。誰もが共感する、親の本音とは――。
ワタナベエンターテインメントで芸人として活躍する卓也氏とあばれる君氏は、ともに小学校進学をひかえる子どものお父さん。親が教員であったり、自身も教員免許をとっていたりと共通点も多いが、直接話した機会はこれまで少なかったという。両者が初めて語り合う、理想の教育像、学校の思い出、そして父親としての願いとは。

厳格で純粋な父は「働きすぎだった」

――お二人とも、教員免許を取得されていますね。

あばれる君小中学校の校長を務めていた父に「大学で教員免許を取れ」と言われ、駒澤大学に進学しました。

土佐兄弟・卓也(以下、卓也)境遇が似ていますね。僕も、小学校の非常勤講師だった母に勧められて教員免許を取得しました。

あばれる君父は堅物で、俺が高校生の時に家でフライングVのギターを弾いたらパニックになっちゃって。「息子が音楽に走った」と、心境をしたためたA4用紙を部屋に忍ばせてきました。ポエムで俺の目を覚まそうとしてきたんですよ。

――お父様のポエムはどんな内容でしたか?

あばれる君:「運動ができればよいと願って育ててきた。しかし、息子は音楽に走った……」。ギターを買っただけですよ?

卓也純粋なお父さんですね。

あばれる君父は俺にも自分にも厳しい人でした。43年間、毎日朝5時に起きて掃除をし、学校で数十人の子どもと接して帰宅後はわが子の世話をする。それで風邪なんてほぼ引かないから、鉄人ですよ。でもこの歳になって振り返ると、父は働きすぎていたし給与も見合ってなかった。先生はもっと尊い存在であるべきです。

卓也先生は専門資格が必要ですし時間外労働も多いから、もはや医師や弁護士と同等じゃないですか。先生が登下校の見回りも掃除も担うのはやっぱり難しい気がします。

――教員の負担を減らすアイデアはありますか。

あばれる君専門職として、勉強を教える業務とそれ以外とで分担してもいいかもしれないですね。

卓也勉強時間を確保できないと、どうしても知識は抜けます。僕が『Qさま‼︎』に出たとき、教員免許を取ったはずの社会科で1問も正解できませんでした。源氏が平家を滅亡させた戦の名前、答えられますか?

あばれる君待てよ……一ノ谷の戦い?

卓也逆にそっちが出てくるのすごいですよ。

あばれる君じゃあ、ライプチヒの戦いだ。

卓也絶対違うでしょ。

あばれる君ライプチヒは1回聞いたら忘れられないよな。俺は「Opportunity(機会)」も衝撃が強くて忘れられなかったな。

卓也「こん」って聞いた瞬間、「墾田永年私財法」は出てきますね。内容は忘れましたが。

あばれる君そうそう、「禁中並公家諸法度」とか。

卓也なんでちょっと微妙なやつ覚えてるの(笑)。

あばれる君先生たちも、生徒が楽しく覚えられるように工夫を凝らしたいはず。でも、やることが多くて授業準備に集中できないでしょう。

「勉強の先生」と「生活の先生」で分業?

――先生にも、勉強時間を確保する余裕が必要そうですね。

卓也そのためにも、あばれるさんが提案した分担制は効果があると思います。勉強担当の先生と、生活系担当の先生とで分担すれば、それぞれの指導の質も上がりそうです。

あばれる君昔はたくさん子どもがいたから先生の数も必要でしたが、今なら多少人数を絞って専門性を高めることもできるんじゃないかな。ちなみに俺は、勉強担当の先生になりたい。

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