卓也:これ塗ってないんすよ、髭(ひげ)っすよ。
あばれる君:ということで、自分が担任になったら、名前や容姿へのイジりにいちばん目を光らせますね。中学生の時、友達の名前で替え歌をして遊んでいたら、先生が全体集会でめっちゃ怒って。そこで初めて、「嫌な気持ちにさせていたのかも」と気づいたんです。誰かに言われないと気づけないこともありますから、相手を思うきっかけとなる言葉は積極的にかけたいですね。
卓也:僕も授業で「土佐日記」や「土佐犬」が出るたびに注目されましたが、むしろそれでクラスの笑いを取っていたので、先生も怒ることなく一緒にふざけてましたね。実際、僕自身はまったく苦痛じゃなかったし、まずは生徒一人ひとりの個性にアンテナを張るのが基本だと思います。あばれるさんは、お子さんの学校生活には何を望みますか?
あばれる君:学びへの興味を持つことですかね。生活態度の指導は家庭でもやりますから、やはり学習意欲を身に付けてほしい。あとは、友達付き合いの中で、うれしさや悲しさを敏感に感じ取ってほしいです。でも、親父が土佐兄弟だと、これ娘さんイジられますよ。
卓也:いやいやいや(笑)、人気者になりますって!
あばれる君:まあ、そういう心配もあるじゃん。俺が言うなって話ですけど。
子どもに「ジャニーズみたいに」なってほしい
――芸能界で例えると、お子さんにはどのように育ってほしいですか?
あばれる君:たくさんいるけど、澤部さん(ハライチ・澤部佑)みたいになってくれたら文句なしの完全な優等生だよね。でも、自分の子どもとなるともうちょっと毒気を足したいんだよな。伊沢拓司君も、賢くてシニカルな笑いがあっていいな。斎藤工さんもいいですね、性格がよくてまじめで、かっこいいしさ。でも、逆算してどういう教育なら斎藤工さんが育つのかを考えると、それはもう、生まれ持ったルックスですよ(笑)。つまりは、やっぱり澤部さんみたいな思いやりのある人になってほしいです。

卓也:僕は、わが子にはジャニーズみたいになってほしいです。ジャニーズの人と絡んで感じるのが、彼らは自分の役割をちゃんと理解できている。「俺は人前でみんなを楽しませ、勇気や感動を与える存在なんだ」と、日々使命感を持って生きているんですよ。
あばれる君:たしかになぁ。Snow Manの向井康二君とか、底抜けに明るくて本当にすごいですよね。共演した時に何げなく「そのTシャツいいね」と言ったら、後日プレゼントしてくれたんですよ。もう着られないんですけど。
卓也:なぜだそれは。
あばれる君:強めの乾燥機にかけちゃって、XLがSSになりました。でもすごい感動したし、その場にいた目黒蓮君も、落ち着いていてすてきだったな。
卓也:芸能界に入った目的が明確で、人のためになりたい、誰かを喜ばせたいという気持ちが強いんだと思います。僕の中では、木村拓哉さんがまさにそうで。
あばれる君:うん、似てるとこあるもんね。
卓也:ありがとうございます。
あばれるくん:いや、ツッコめよ! 受け止めるとは思わなかったよ。
卓也:僕はキムタク好きを公言しているんですが、そしたらロケ中にサプライズで登場してくれて、当時の主演ドラマに「出ちゃいなよ」と言ってくれたんです。人のために動けるのも、自分が木村拓哉であることをわかっていてこそですよね。こうしたスーパースター性は、ジャニーズをはじめ、アイドルはみんな持っているように感じます。だからわが子にも、自分の役割や能力をよく理解して、それを実践できる大人になってほしいんです。

あばれる君:じゃあ、次行きましょうか。
卓也:ちょっと(笑)!