「サザエさん」ラップCMが人々の心をつかんだ理由 ACジャパン「寛容ラップ」など音楽が印象的なCM

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“ディスらない”ラップバトルを描いたACジャパン『公共広告』のCMは5位につけた。コンビニで支払いに手間取る高齢の女性に男性客(呂布カルマ)が「♪Yo! アンタのペースで全然いいんだよ」とラップで優しい言葉をかけると、女性に「♪アタシも反省 見た目で判断」と返され、ふたりが「♪ひとり一人にリスペクト!」と拳を合わせる様子などを映した。

「たたくより、たたえ合おう。」のコピーのもと、自分と異なる立場や考え方を尊重し認め合うことの大切さやそこから生まれる交流を表現。CM好感要因の「ストーリー展開」「心がなごむ」「説得力に共感」などの項目で3167作品中の1位に輝いた。モニターからは「『たたくより、たたえ合おう。』というフレーズとキャラ設定がよい」「今の時代に合ったCM」「世の中がみんなこんな気持ちでいられたらいいなと思う」などのコメントが見受けられた。

このほかにも歌をフックとしたCMが上位に並んだ。2位の全国都道府県『サマージャンボ宝くじ』のCMは庭先で浴衣姿の“ジャンボ兄ちゃん”役の妻夫木聡ら5人きょうだいが宝くじを手に「♪サッササマジャン 7億円~」などと歌いながら盆踊りを楽しんでいると、見知らぬ筋骨隆々の男性(國分入道光雲)が力強い掛け声とともに和太鼓を叩いていることに気付くというもの。夏の風物詩をモチーフに、リズミカルな歌とコミカルなストーリーを通して商品をアピールした。

日清紡CMがほのぼのテイストから一変

3位には日清紡ホールディングスの「歌おう!ニッシンボー」シリーズの第2弾が入った。CGでリアルに再現された3頭の馬が歌うCMの続篇で、本作にはフルCGで描かれた3匹のカワウソが登場。河原に立った3匹がマイクを手に「♪日清紡のことうまく説明できなくて~ ごめんなさいね~」などと “ごめんなさいねの歌”をブルース調に歌い上げる。

「♪日清紡 名前は知ってるけど~」というおなじみのCMソングのほのぼのとしたテイストから一変し、哀愁あふれる歌声が印象的な作品だ。カワウソのかわいらしさとのギャップも相乗効果となり、女性層を中心に好スコアをマーク。モニターからは「カワウソがマイクを持って歌う、ありえない設定がとてもユニーク」「以前のCMよりスローな感じで耳に残った」といった声が寄せられた。

次ページほかにも音楽を効果的に使用した話題作が上位に
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