2007年、自民党は参院選で惨敗し、第1次安倍晋三政権が短命に終わった。続く福田康夫政権も難しい国会運営を強いられる中、世間をアッと驚かせたのが、小沢一郎代表率いる民主党との大連立構想だった。第一党と第二党が連立して合わせて8割もの議席を占める構想である。政権交代可能な政治を求めてきた世論は反発、政権交代をうかがっていた民主党の多数派も拒絶して、この構想は霞のごとく消えた。
だが、なぜこの構想が秘密裡に実現間近まで進行したのか。現在では、福田と小沢の間に森喜朗が、そして読売新聞グループのドン・渡邉恒雄が介在していたことが知られている。さらに、関与が噂されながら実態が不明だったのが、ほかならぬ齋藤次郎である。
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