先行きの不透明な時代が続いている。急激な変化の中で判断を誤らないために、と「思考の軸」が希求され、その指針として「哲学」の必要性が説かれるようになって久しい。だが、今さら何から学び始めればいいのか。漠たる思いを抱える人に、1つの道筋を示すのが本書だ。
題名どおり、基本的には大学の教養科目の「西洋哲学史」を思わせる内容だが、各章がキーワードに即して編まれていることに特色がある。第1章「哲学とは何か」に続き、第2章からは「真理」「論証」「存在」……という具合である。概念を問い直す過程で、さまざまなトピックスや哲学者たちの思想が引用される仕掛けだ。だから、本書の章立てには、ある意味体系性がない。心ひかれた章から読み、自由な思考、夢想を展開できることが、むしろ魅力だろう。
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