若い頃、評者はロングドライブが趣味で、週末になると行き先も決めずあちこちに車を走らせていた。聞いたこともない町のホテルに転がり込み、自分はこんなところまで来て何をしているのだろうか、と思いながら喉に流し込む缶ビールの味は、何とも格別なものであった。
あてのない旅を愛するのは、もちろん評者だけではあるまい。この先に行けば何があるのだろう、あの山の向こうには誰が住んでいるのだろう、そんな思いを胸に、人類は旅を続け、世界に拡散していった。酷暑の砂漠から極寒の南極大陸まで、これほど生息地を広げた大型動物は、人類の他にただの一種もいない。
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