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「400戦無敗」ヒクソン・グレイシーの苦悩と葛藤 本当の強さとは何か、答えは誰の人生にも通じる

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ヒクソン・グレイシー自伝(ヒクソン・グレイシー 著、ピーター・マグワイア 構成、棚橋志行 訳/亜紀書房/2530円/320ページ)
[著者プロフィル] Rickson Gracie 1958年ブラジル生まれ。日本の柔術を独自のグレイシー柔術に昇華させた父エリオの三男として幼少より薫陶を受ける。若くして黒帯となり、指導の傍ら柔術やバーリ・トゥードなどの大会で活躍し、一線を退くまで400戦無敗といわれた。

「ヒクソン お前を倒す」。これは、20年以上前に『週刊少年ジャンプ』でごく短期間連載されていたギャグ漫画『くらげ中二』のせりふである。漫画自体は格闘技に関係がなく、このせりふもほんの小ネタだが、妙に笑いのツボにはまった記憶がある。それだけ当時は「誰が“400戦無敗の男”ヒクソン・グレイシーを倒すのか」が注目されていたということだろう。

壮絶な「生死を懸けた闘い」

1990年代、私は格闘技を見ていなかったので、ヒクソンの弟ホイスがUFCでの連覇後に「兄は私の10倍強い」と言ったことや、95年にヒクソンが中井祐樹と死闘を繰り広げたことなどは後で知った。高田延彦戦が格闘技ファンに与えた衝撃についても伝聞でしか知らない。

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