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『小鳥と狼のゲーム Uボートに勝利した海軍婦人部隊と秘密のゲーム』 英国流リアリズムが細部にあふれる人間ドラマ

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小鳥と狼のゲーム Uボートに勝利した海軍婦人部隊と秘密のゲーム(サイモン・パーキン 著/野口百合子 訳/東京創元社/2860円/388ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
[Profile]Simon Parkin ジャーナリストとして、『ニューヨーカー』「ガーディアン」などで活躍し、2015年にインターネットゲームなどをテーマにしたノンフィクション作品 Death by Video Game:Tales of Obsession from the Virtual Frontlineを発表。

戦時下、敵国とのギリギリの折衝にあっては、互いの背景にある文化、慣習、風土など、多くの要素が絡み合うものだ。

昔から英国流ユーモアの特徴は皮肉、自虐だといわれる。どこまで本気か冗談か判別不能の怖さと、笑いを生むべく注がれる人間への眼差し。それは、戦争という場のリアルに向けられ、理不尽な死に直面したとき、さらに複雑な陰影を生む。

本書には、そんなアイロニカルなセンスを持ち味とする英国の、第2次世界大戦中の海軍の秘話、大西洋を舞台とする激しい攻防戦のサイドストーリーが描かれている。

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