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『mRNAワクチンの衝撃 コロナ制圧と医療の未来』 なぜ88日で開発できたのか 新奇なものは傍流から

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mRNAワクチンの衝撃 コロナ制圧と医療の未来(ジョー・ミラー、エズレム・テュレジ、ウール・シャヒン 著/柴田さとみ、山田 文、山田美明 訳/早川書房/2530円/432ページ)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。
[Profile]Joe Miller 英フィナンシャル・タイムズ紙記者。
Özlem Türeci 独ビオンテック社最高医療責任者。
Uğur Şahin 独ビオンテック社最高経営責任者。

本稿執筆時点で、世界の新型コロナワクチン接種は104億回を超えた。このかつてないスピードで接種されたワクチンの開発と生産の多くを担ったのは、ビオンテック社という、パンデミック前までほとんど無名だったバイオベンチャー企業だ。

本書は、新聞記者が同社創業者夫妻、エズレム・テュレジとウール・シャヒンや、多くの関係者にインタビューを重ねて書き上げたものだ。

それまでがん治療法の開発を主業務としていた同社が、いかにしてプロジェクト開始から臨床試験入りまでわずか88日という奇跡的なスピードでのワクチン開発を成し遂げたのか、その秘密が余すところなくつづられている。

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