アサヒビールの福島工場と茨城工場が製造停止、他工場から振り分けるもフルカバーは困難か【震災関連速報】
アサヒビールは、11日に起きた東日本巨大地震の影響で所有する福島工場(福島県本宮市)と茨城工場(茨城県守谷市)に被害が及んだ。
福島工場は製造設備に致命的な損傷はないものの、全てのインフラが停止しており製造できない状況が続いている。茨城工場は電力・ガスなどの供給が可能だが、物流倉庫棟の損害が大きく出荷ができないため、製造再開の時期は不透明だ。
再稼働のメドがたたない2工場について当面の間、神奈川工場(神奈川県南足柄市)と名古屋工場(愛知県名古屋市)の製品を振り分けてカバーする予定。ただ、アサヒ広報部は「停電などが今後もあると想定できるため、フルカバーは不可能」という。
グループ従業員について現時点で被災情報はない。が、宮城、福島、北関東を中心に安否確認が出来ていない従業員がまだ存在するため、引き続き全力で確認作業を継続中だ。
グループに損害はあってもアサヒは積極的に節電に協力する姿勢。社内では極力節電に努め、神奈川工場は輪番停電の第3グループに該当するため、本日14日の12時20分から16時の節電に合わせて、商品の品質を優先し、出荷量を半分に抑えるなどの対策を行っている。
また、被災地への支援物資としてアサヒ飲料からは「六甲のおいしい水」18万4320本を東北6県の県庁向けに配送済みだ。アサヒフードアンドヘルスケアからは「クリーム玄米ブラン」を2,000箱、和光堂のミルク、ベビーフードについても送付手配準備中だという。
(張 子渓 =東洋経済オンライン)
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