「ノンアル飲料」をあえて選ぶ20~30代の飲酒観 「家飲み」隆盛でアルコールよりノンアルが伸長

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただ、外でお酒を飲んでいた人の中には、「今までは付き合いで飲んでいたけど、あえて自分からは飲まない」とコロナ禍をきっかけにお酒を飲むのをやめた人もいるのだろう。コロナ禍が長引くにつれて健康志向が高まったことも、アルコールを控える動きにつながったのかもしれない。

また、家で食事をする機会が増えたことは、家事負担を増加させた面もある。その結果、効率的に家事を終わらせるためには、あまり酔いたくはないと考える人もいたのではないだろうか。そうした中で、健康に、かつ効率的に晩酌を楽しむことができるノンアルが人気となったと推察される。

機能性表示食品のビールが前年比3倍に伸長

それでは、どういったノンアルが伸びたのだろうか。ノンアルの市場規模を種類別に見たのが、図表2だ。ここでは、「ビール」とビール以外の「チューハイ等」に分け、ビールについては機能性表示食品かどうか(機能性あり・なし)でも分類した。

(外部配信先ではグラフや図などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)

2019年に前年のおよそ3倍まで伸長したのが、機能性表示食品のノンアルビール。カロリー、糖質、プリン体がゼロと、健康によいことを前面に出した商品が人気となった。その人気は衰えることなく、2020年も前年の2倍超、2021年も前年比123%と2桁増。2021年と2018年との比較では、8倍を超える規模まで拡大した。コロナ禍の健康志向の高まりも追い風となったようだ。

2021年に前年比128%と伸び幅を増やしたのが、ビール以外のノンアル。とりわけ好調だったのがレモンチューハイタイプで、甘さを抑え、食事と合うことを訴求する商品が人気となった。2022年以降もワインタイプの商品が発売されるなど商品の多様化が進み、ビール以外のノンアルの前年同期比は2022年1~5月の合計で138%とさらに伸長している。

次ページノンアル市場伸長のきっかけとは?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事