株価暴落でも2-3倍値上がり見込むアナリスト 永遠に楽観的なアナリストと言う人々とは

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称賛に値する勇気と取るか現実逃避と感じるかはともかく、株価下落にもかかわらずウォール街のアナリストらは実現困難に見える株価目標を堅持している。

弱気相場の犠牲となったペロトン・インタラクティブやコインベース・グローバルの株価は、ブルームバーグがまとめたコンセンサスによると倍増が見込まれている。他の下落銘柄についても永遠に楽観的なアナリストらは強気を捨てていない。

ブルームバーグがまとめたアナリスト予想によると、新型コロナウイルスワクチンを開発したノババックスは193%、配車サービスのウーバー・テクノロジーズは129%の株価上昇が見込まれている。

つまり、この6カ月の大規模な株価修正に対してアナリストの予測変更ははるかに小幅だということだ。この結果、多くの銘柄は予想に一致するために2倍、3倍に値上がりする必要がある。

ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ社長は、「投資家はそのような数字を信じるには、もう何もかもにうんざりし過ぎている」と指摘。同氏は最近、景気減速の兆候の中で利益予想を引き上げるアナリストは「妄想」にとらわれているのではないかと問い掛けた。「保有株が30%下落した投資家に、アナリストが1年後に株価が2倍になると言ってもさほど信頼性はない」と話している。

一方、アナリストの間にはタカ派の米連邦準備制度と欧州での戦争によって株価が不当に大きく下落したという考えがある。

CFRAリサーチのアンジェロ・ジノ氏は、「第2四半期の業績が悪い可能性があるというだけの理由で目標価格と投資判断を変更することはできない」とし、「特定の企業の競争力や業界の状況がひどく悪化して引き下げが必要になるのでない限り、著名企業の大幅な引き下げを開始するにはほぼ遅過ぎる」と述べた。

 

原題:Bull Market Never Ended for Analysts Wedded to 100% Rally Calls(抜粋)

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著者:Lu Wang (News)、Jess Menton

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