食品表示から「無添加」の表示が消えていく事情 自分で安全な食品かどうか見極める方法を解説

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市販の食品にはいろいろな表示がありますが、最も重要なのは原材料名です。そこにどんな食材や添加物で製造されているか、表示されているからです。

『令和版 食べるなら、どっち! ?』 (サンクチュアリ出版)。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

原材料名には、まず小麦粉や米、野菜、果物、砂糖、醤油、塩などの食品原料が使用量の多い順に書かれています。そして「/」以降が添加物で、やはり使用量多い順に書かれています。ですからその部分を見ればどんな添加物が使われているのかわかります。

食品原料から始まって「/」がなくて終わっている場合は、添加物は使われていないということです。つまり「無添加」ということです。ですから「無添加」という表示がなくなっても、原材料名を見れば無添加かどうか簡単に見分けられるのです。

添加物は原則として物質名を表示することになっています。物質名とは、亜硝酸Na、ビタミンC、赤色102号(赤102)など、添加物の具体的な名称です。一方、発色剤、甘味料、防カビ剤、着色料などというのは用途名です。

物質名はあまり表示されない

原材料名には、「発色剤(亜硝酸Na)」「着色料(赤102)」のように用途名と物質名の両方が書かれている場合があります。これを用途名併記といいます。用途名併記が義務付けられている添加物は、発色剤、保存料、着色料、甘味料、酸化防止剤、防カビ剤、漂白剤、糊料(増粘剤、ゲル化剤、安定剤)の8種類です。これらは危険性の高いものが多いので注意が必要です。ただし、酸化防止剤のビタミンCやビタミンEのように一部安全性の高いものもあります。

実際には物質名はあまり表示されていません。一括名表示という抜け穴があるからです。一括名とは、用途名とほぼ同じです。一括名表示の添加物にはどんなものがあるのか、また特に避けるべき危険性の高い添加物はどれか、それは具体的にどんな食品に含まれているかについては、『令和版 食べるなら、どっち!?』を参考にしてください。

渡辺 雄二 科学ジャーナリスト

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わたなべ ゆうじ / Yuji Watanabe

1954年生まれ。栃木県出身。千葉大学工学部合成化学科卒業。消費生活問題紙の記者を経て、1982年にフリーの科学ジャーナリストとなる。食品・環境・医療・バイオテクノロジーなどの諸問題を消費者の視点で提起し続け、雑誌や新聞に精力的に執筆し、現在にいたる。

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