「親の愛情不足」感じる子への絶対NGワード3つ 甘え、わがまま、気力の低下が見えたらどうする?

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もちろん、親も忙しいです。どうしても仕事が休めず、要求を聞くことが難しいときもあるでしょう。その場合は、代案を出すことが大切です。「いいよ。ただ、今週末はどうしても時間がないから、来週の月曜日に行かない?」「いいよ。ただ今少しだけ時間が取れないから、15分だけ待ってて。冷蔵庫に昨日の残り物入っているから、それ食べてて」という感じです。

「できるだけ応えよう」という姿勢が大事

親も忙しいので、子どもの要求にすべて応えることはできません。大事なのは、「できるだけ応えよう」という姿勢を見せることにあります。こういった態度に、子どもは愛情を感じるからです。

(2)「わがままへの発展」時に言ってはいけない言葉

愛情不足が悪化すると、子どもの要求はどんどん理不尽になっていきます。無理だとわかっているのに、「50万円のゲーミングPC買って」と言うこともあるでしょう。そんなとき、絶対に言ってはいけないのが「子どもの人格を否定する言葉」です。

「お前はいつからこんな人間になってしまったんだ。これ以上、お父さんを困らせないでくれ」「あんたみたいな子に、ブランドのバッグなんて似合うわけないでしょ」などです。これは絶対に言ってはいけません。そもそも子ども自身も、本気で買ってもらえるとは思っていません。親の愛情を確かめるために、言っているだけです。それなのに自分の人格を否定されたら、状況はさらに悪化するでしょう。

こういったときに大事なのは、子どもの人格は否定せず、気持ちは理解し、無理なことは無理と伝えることです。具体的には「ゲーミングPCあったら、いろいろなゲームできるよね。ただ50万円はさすがに買えないよ」「ブランドのバッグ、かわいいよね。ただお母さんには高くて買えないわ」という感じです。無理なことは無理だと伝えないと、子どもの要求はどんどんエスカレートするので注意しなければなりません。

なお、上記のような理不尽な要求以外にも、聞いてはいけない要求が3つあります。「人に迷惑をかけること」「人を傷つけること」「法律やルールに違反すること」です。こう言った要求には、毅然とした対応が必要です。

(3)「気力の低下」時に言ってはいけない言葉

気力が低下してくると、朝起きられなくなって学校に行けなくなることがあります。そんなときに言ってしまいがちなのは、「サボったらダメでしょ。頑張りなさい」という言葉です。もちろん、ゲームをするために休むなど、本当にサボっているなら注意しましょう。ただ、気力が低下しているときに頑張らせようとすると、子どもは本当に倒れてしまいます。

そこで、次のように言うのがいいでしょう。「そっか。じゃあ今日は1日休んで、お母さんとゆっくり家で過ごそうか」「疲れがたまっているのかな? あと1時間だけ寝ても変わらないなら、今日は休もうか」と。おそらく子どもは「学校を休むと叱られる」と思っています。そんなときに、自分の気持ちを理解した声をかけてくれると、親の愛情を感じます。再び元気になれば、また学校に行けるようになるはずです。

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