円相場は米CPIの変動にそれほど反応しない可能性 24年ぶり安値を更新するとの期待し過ぎは禁物

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10日発表の5月の米消費者物価指数(CPI)を重要な指標として注目している通貨トレーダーは期待し過ぎかもしれない。

米CPI統計を受けて円が24年ぶり安値を更新するとの期待があるが、同統計を巡る過去の反応を見ると、この期待は行き過ぎだ。過去2回の米CPI上昇率は予想を上回ったが、指標発表の6時間後にドルは円に対して幾分下落した。

過去11回のCPI発表で7回は上昇率が予想を上回ったが、ブルームバーグの計算によれば、それに対する反応の平均はドルの0.1%下落だ。

  

円はドルに対して今週2%余り下落して1ドル=134円台となり、1998年以来の安値に近い。タカ派の米連邦準備制度と緩和に固執する日本銀行の政策乖離(かいり)が背景にある。

投資家は円の対ドル相場がアジアやその他の地域に経済・金融面で苦痛をもたらす水準に下落することを懸念し注視している。エコノミストのジム・オニール氏は、円が1ドル=150円まで下落すれば、1997年のアジア通貨危機のような混乱をもたらす恐れがあると指摘している。

原題:Yen Bears Betting on CPI Surprise May Need to Lower Expectations(抜粋)

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著者:Garfield Reynolds

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