ECB・金融政策をインフレとの闘いへ方向転換 市場は7月と9月に0.25ポイントずつの利上げ見込む

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欧州中央銀行(ECB)は今週、金融政策の新時代を開始する。インフレが制御不能に陥る懸念に直面し、方向転換を完了する。

最新の経済予測や記録的な高インフレを踏まえラガルド総裁ら政策委員会メンバーは8、9日にアムステルダムで開く会合で資産購入を終わらせ、8年に及んだマイナス金利から脱する道筋を固める。投資家は現在、マイナス金利脱却が7月に実現する可能性もあるとみている。

目標の4倍を超えるインフレ率は憂慮に十分値するものの、ECBの政策転換を支えるのはより長期の経済見通しだ。ECBスタッフによる最新の経済見通しは、インフレ率が2024年末まで目標値を下回ることがないと示す公算が大きい。

ブルームバーグの調査に答えたエコノミストは、ECBが24年のインフレ率予測を2%に引き上げるとみている。これは物価上昇が一時的なものではなく、中期的に目標水準を維持するという利上げの前提条件を満たす。債券購入を終了させた後の7月利上げに道が開かれることになる。

一時代の幕を閉じ、新しい脅威に立ち向かうECB

バンク・J・サフラ・サラシンのエコノミスト、カルステン・ユニウス氏は、「こうした予測を打ち出し、条件が満たされたと示すことが可能だ」と指摘。ECBは「まさに一時代の幕を閉じ、新しい脅威に立ち向かうことができる」と話した。 

 

 

 

利上げ幅については政策委員会内で活発に議論が交わされ、一部は0.5ポイントを望んでいる。短期金融市場が示唆する0.5ポイント利上げの確率は7日に50%に達した。

ECB利上げ、短期金融市場は7月の0.5ポイントを50%織り込む

バンク・オブ・アメリカ(BofA)は7-9月(第3四半期)に2回の0.5ポイント利上げを予想しているが、大半のエコノミストは7月と9月に0.25ポイントずつの利上げを見込んでいる。

 

原題:ECB Will Herald New Policy Era With Path to Fight Inflation (1)(抜粋)

 

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著者:Alexander Weber、Carolynn Look

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