日本で起こる「非伝統的日本人」への無意識な差別 吉野家の面接拒否は氷山の一角ではないか

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日本以外のルーツを持つ日本人の多くは、この無理解に当然のごとく直面しながら一生を過ごしている。毎日、会う人すべてに、自分は日本人だと主張しなければならない人たちもいる。

2020年のミス・ユニバース・ジャパンのファイナリストである上梨ライム氏でさえ、日本人として認められるには、少なくとも他の日本人と見分けがつかないような容姿でなければならない、という支配的な考えを打ち崩すことに、人生の大半を費やしてきた。残念なことに、こうした考えは混合的ルーツを持つ日本人の多くを排除している。

現在25歳の上梨氏は、ナイジェリア人と日本人の両親を持ち、岐阜で生まれ育った。彼女は、「日本人の多くが私のことを外国人と見ています」と言う。

「『私は日本人です』と言うと、みんな必ずびっくりします。頭の中ですでに、私のことを外国人だと判断しているからです。これは多分、あの応募者への吉野家の対応と同じです。ハーフの日本人は、純血の日本人からつねに外国人とみなされ、そうではないとつねに説明しなければなりません。私も毎日誰かに、母親が日本人だと説明しなければなりません。イライラさせられますし、疲れます」

あの応募者は自分の名前や性別を伏せたまま、ツイッターに吉野家からの不採用メッセージを投稿し、実質的に「ハーフだから、吉野家の採用基準を満たす日本人ではない」と告げられた心境を吐露している。

「純粋な日本人」などどこにもいない

Netflixの人気番組「ラブ・イズ・ブラインド」の出演者の1人、28歳の吉川プリアンカ氏は、インド人の父と日本人の母の娘で、ハーフであることを自然に受け入れている。彼女は吉野家の事件を耳にし、外国人労働者を積極的に受け入れようとする国としてはおかしな振る舞いだと感じた。外国人を受け入れるために手を尽くすというのとは、真逆のメッセージを発信してしまうではないか。

MUKOOMI社の創業者兼CEOであり、元ミス・ワールド日本代表でもある吉川氏は、「現在の社会は、外国人とみなされる人たちをあまり歓迎しません」と指摘する。「私たちは、国として変わらなければなりません。そうでなければ死んでしまいます。純粋な日本人などいないという事実を受け入れなければなりません。純粋な日本人などいないのです」。

「このままでは、自分の子どもは純血の日本人としか付き合わせない、結婚させないということが起きかねません。そして、純血の日本人を探すための専用アプリまでできるかもしれない。そんなのは気分が悪くなるようなことです。私たちはみんな人間です。日本はもっと心を開くべきではないでしょうか」

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