ロシアのウクライナ侵攻と中国の新型コロナウイルス対策としてのロックダウン(都市封鎖)という二重の危機は、インフレを加速させ、成長を阻害することで、世界の景気回復の足かせとなっている。ブルームバーグ・エコノミクス(BE)の新たな調査で明らかになった。
こうした足かせ要因がない場合と比較すると、ユーロ圏の2022年の国内総生産(GDP)成長率は約2ポイント、米国の成長率は1.1ポイントそれぞれ押し下げられる可能性がある。エコノミストのバルガビ・サクティベル、ビョルン・バン・ロイ、トム・オーリックの3氏が26日発表のリポートで指摘した。
3氏が想定する基本シナリオでは、中国の今年のGDP成長率は2%に減速し、ウクライナとロシアの経済がそれぞれ10%、35%縮小する見通し。また、商品価格ショックと、世界株の12.5%下落も見込まれている。
このシナリオ下では、こうした状況の複合的な影響によって、ユーロ圏のインフレ率は1.7ポイント、米国のインフレ率は約1.1ポイントそれぞれ押し上げられると予想されている。
原題:Double Crises From Ukraine to China Take Toll on Global Recovery(抜粋)
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著者:Zoe Schneeweiss
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