米国債は成長鈍化懸念を背景に近年で最悪の売りが一服したが、こうした安全資産への需要は流動性悪化を防ぐ役に立っていない。
ウォール街、米国債買いを再開-最悪過ぎ安全とみるベテラン勢も
適正価格モデルからの利回りの逸脱を反映するブルームバーグの米国債流動性指数は25日に上昇し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)初期の2020年3月以来の高水準に達した。
利回りは最近のピークからは低下したものの、ボラティリティーの高まりの影響で一部の投資家は様子見姿勢を取り、摩擦が増大している。さらに連邦準備制度は来週から米国債と住宅ローン証券の保有圧縮を開始する。
みずほ証券の上家秀裕シニア債券ストラテジストは、流動性低下について「市場のボラティリティー上昇に伴う投機家のリスクテーク意欲後退」も一因と説明。「米国債利回りのリスクプレミアムも増す」と指摘した。
米国債相場は24日に上昇した後、アジア時間25日はほぼ変わらず。24日は米景気見通し悪化で、スワップトレーダーは利上げ見通しを下方修正した。
米利上げ予想が後退、リセッション懸念が強まる-チャート
5月3、4日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨が25日公表される。投資家は今後の利上げ道筋を判断する材料として注目している。
原題:
Treasuries’ New-Found Haven Status Masks Vanishing Liquidity (1)(抜粋)
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著者:Ye Xie、Masaki Kondo
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