弱気相場入りが警戒される米株市場には逃げ場がないようだ。トレーダーは過去最速のペースで業種別ファンドの売りに動いている。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによると、業種別の上場投資信託(ETF)からは今月に入って約119億ドル(1兆5000億円)が流出。このペースが続けば月間ベースで過去最大の資金流出となる。こうしたETFからの資金が純流出となったのは2020年9月以来。
数十年ぶりのインフレを抑制しようと米金融当局が政策引き締めに動く中、業種別ETFからの資金流出規模は株式市場での売りの幅広さを物語る。BIのシニアETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、過去の広範な株売り局面では金融当局が買い支えに動いたこともあるが、現在はそうした救済策は期待できないと語る。
同氏は「トレーダーがセクター間で資金ローテーションしていることを考えれば、ほとんどのセクターで資金が流出しているのは悪い兆候だ。何もうまくいっておらず、逃げ場がない」と指摘した。
原題:
‘No Door Out’ of Whiplash Markets Sees Billions Exit Sector ETFs(抜粋)
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著者:Katie Greifeld
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