京浜東北線が「山手線の線路」を走った工事の全貌 浜松町駅ホーム拡幅、運休を極力避ける工夫も

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京浜東北線と山手線、そして東京モノレールが乗り入れ、羽田空港への玄関口ともなっている浜松町駅。同駅の西側では、駅前のランドマークだった世界貿易センタービル(2021年閉館)の建て替えを含む「浜松町二丁目4地区」の大規模再開発が進む。

この再開発で、駅も北口(東京側)に東西自由通路と橋上駅舎を整備する。ホームの拡幅工事はその一環。京浜東北線大船方面・山手線外回りが発着する3・4番のホーム幅を拡げ、今後の再開発進展による利用者増で見込まれる混雑を緩和するとともに、新設する自由通路や橋上駅舎に関連する設備類の設置スペースを確保することが目的だ。

大門通りをまたぐ橋を5.6m移動

ホームを拡げてその部分の線路を移設するだけではない。同駅の北側には大門通りをまたぐ架道橋があり、線路の位置を動かすと架道橋も移設しなくてはならない。このため、線路が載る橋桁を横に5.6m移動する作業も実施。JR東日本建設工事部の藤原寅士良課長は「工事の難易度という意味では、この桁移動が今回もっとも難しいところ」と話す。

工事は21日の22時ごろスタート。同日は時折やや強い雨も降る天気だったが、「このくらいの雨なら実施します」と担当者。幸い深夜には雨は小降りになり、翌22日未明には降りやんだ。線路切り換えの工事は、暑さでレールが延びる真夏や、レールの凍結を防ぐために夜間に電車を動かすケースがある真冬は避けており、春・秋になることが多いという。

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