東京都「中3英語スピーキングテスト」深刻な問題 高校入試に活用するのはあまりに「危険」だ

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対象は都内公立中学校第3学年全生徒で、実施日は2022年11月27日です(予備日は同年12月18日)。会場は都立学校、民間施設などとされています。テストの結果は2023年1月中旬にスコアレポートとして生徒ひとり1人に返却されます。

具体的にはスコア(点数)に基づいて到達度をA〜Fの6段階にわけ、それぞれに応じた学習法を提案し、特別の配慮が必要な生徒については「特別措置」を設定して対応するとしています。

ESAT-Jは第一義的にはアチーブメント・テストであるのですが、その結果は都立高校入試に「活用」されます。実施にあたり、都教育委員会はベネッセコーポレーションと協定を結び、事業主体は都教委、運営主体はベネッセで共同実施することになっています。

問題は「英文を読み上げる」「質問聞いて応答する/意図を伝える」「ストーリーを英語で話す」「自分の意見を述べる」という形式の4つのパートに分かれています。「お知らせ」にも例題が載っていますし、都教委のTokyo Portalというサイトには「(確認)プレテスト」として出題された過去問と解答例が掲載されています。

試験当日、受験者にはタブレット端末、防音用イヤーマフ、イヤホンマイクが渡され、マイクを使って問題に対する解答を録音するという方法が採られます。

英語が話せるようになるならいいのでは?

英語を話すことを対象にしたアチーブメント・テストが開発され、その結果が高校入試にも反映されるということになれば、英語を話すことの重要性の認識がそれだけ高まり、学校英語教育ももっと話すことに重点を置くようになる、すばらしいことではないか、と考える向きも少なくないでしょう。

しかし、ESAT-Jは多くの、しかも、多様な問題を抱えているのです。ここでは、読者の関心とかかわりを持つだろうと考えられる点に絞ってお伝えしたいと思います。

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