オーストリアのネハンマー首相は11日にモスクワでロシアのプーチン大統領と会談する。ウクライナの首都キーウ(キエフ)訪問後に発表した。
ウクライナは同国第4の都市、ドニプロの空港がミサイルで破壊されたと発表した。ゼレンスキー大統領は10日、同国東部で今週中にロシア軍によるさらに大規模な軍事行動が予想されるが、これに対応する用意があると述べた。
ロシアはウクライナでの軍事作戦を統括する司令官に南部軍管区のドゥボルニコフ司令官(60)を任命した。米当局者は新司令官に警戒を強めており、ウクライナへの追加軍事支援の取り組みを進めていると明らかにした。
世界銀行は10日公表の春季経済報告で、ウクライナの今年の経済成長率はマイナス45.1%と、ほぼ半分に縮小すると予測。ロシア経済については11.2%のマイナス成長と予想した。
ロシア大統領府は国際社会による制裁に直面する中、経済の安定確保に向け、石油と天然ガス収入により政府基金を拡充すると明らかにした。
ウクライナ情勢を巡る最近の主な動きは以下の通り。
シカゴの小麦先物は上げ幅を拡大し、2週間ぶり高値を付けた。ウクライナ侵攻で黒海地域からの輸出の見通しが引き続き不透明な中、世界の小麦備蓄縮小への懸念が強まった。
シンガポールのリー首相は米国に対し、ウクライナ侵攻を巡り中国を孤立化させないよう警告した。民主主義対独裁政治という図式に当てはめることで、既に悪化している米中関係を一段と複雑化しないよう求めた。首相府がコメントを10日発表した。
インフレリスクと金融状況の引き締まりを巡る懸念が強まる中、アジア時間週明け11日午前の取引で米10年国債利回りは上昇。一時2.77%となり、同年限の中国国債利回りを2010年6月以来初めて上回った。アジア太平洋株価指数は1%余り下落。米株価指数先物も下げた。ドル指数は上昇した。
ロシア経済発展省のトロソフ次官は、同国がデフォルト(債務不履行)に陥ることはなく、経済は1年後に2021年の水準に回復するとの見通しを明らかにした。同国紙イズベスチヤとのインタビューで発言した。
ロシアのシルアノフ財務相は同国が今後年末まで国債入札を停止すると明らかにした。同国紙イズベスチヤが伝えた。法外な借り入れコストを理由に挙げた。