パズドラとマリオ、コラボで狙うメガヒット 両社が持つ強みを生かした連携
任天堂にとっても、パズドラとマリオのコラボならミリオンヒットが期待できる。2014年に発売された3DS向けゲームはヒットタイトルが豊作で、「妖怪ウォッチ」シリーズをはじめ、「ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア」「モンスターハンター4G」などがミリオンを記録。10月に発売された携帯型ゲーム機「Newニンテンドー3DS」の販売好調を後押しした。
ファミ通の調査によると、年末商戦となる12月単月でニンテンドー3DSは国内で69.3万台を販売している。一方、発売から2年を過ぎた据え置き型ゲーム機「Wii U」は12月単月の国内販売が14.19万台と低迷が続いており、2015年も3DSの勢いを持続させることが重要課題であることは言うまでもない。
「マリオ」の世界観を徹底させたパズドラ
任天堂のキャラクターが、他社とコラボすることは珍しいことではない。ただマリオが登場するゲームを、任天堂以外の会社が開発・発売するケースは耳慣れない。任天堂広報に問い合わせたところ、「オリンピック開催年に発売される『マリオ&ソニック』シリーズなどがある」というぐらい。やはり今回のパズドラとマリオという新タッグは、異色に見えてくる。
マリオは任天堂にとって、もっとも重要なキャラクターの1つ。生みの親である宮本専務が、マリオの世界観に対して強いこだわりを持つことは、ゲーム業界では広く知られた話だ。
かつて宮本専務が直接開発にかかわらなかった「マリオパーティ」では、マリオがVサインを決める場面がある。これを見て宮本専務が「マリオはワイルドなキャラクター。親指を立てるならいいが、Vサインは可愛すぎると怒った」(任天堂元社員)との逸話があるほどだ。
ガンホーに許されたのは、「(パズドラのキャラクターである)たまドラをマリオに抱えてもらった」(森下社長)こと。たまドラ以外のパズドラキャラクターは一切登場せず、あくまでもマリオ、ピーチ姫、クッパなどが登場する「キノコ王国」を舞台とした世界観は徹底している。「任天堂さんにもたくさん協力していただいた」(パズドラの山本大介プロデューサー)というように、かなり気を使って開発が進められたようだ。
スマホゲームで圧倒的なブランドを築いたパズドラも、リリースから3年近くが過ぎて頭打ちを迎えつつある。ゲーム業界でもっとも有名なマリオキャラクターとのコラボは、大きなチャンスであることは間違いない。今回のコラボにより、さらに息長く人気を持続することができるか、試される。
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