中国史とつなげて日本史をみると新たな視点や史実が見えてくる。
「歴史総合」は主として近現代史を学ぶが、世界横断的に歴史を見る視点は、どの時代でも重要だ。日本の歴史は古来、大陸からの影響を受けてきたのであって、確かに同時代の中国に目を配ると、歴史の新たな一面が見えてくる。
過去、温暖化・気候変動が、現代ほど身近な課題だったとは思えない。それでも気候変動の実体が、歴史上なかったはずはないだろう。あったとすれば、どのような影響を及ぼしていたのだろうか。
なかでも日本史・われわれの来し方でどうだったのか、実はあまりよくわかっていないように思う。近年いわゆるグローバルヒストリーの観点から、国境を越えた環境や気候が歴史学の研究対象となり、一般の関心も集めてきた。それでもまだ検討は緒に就いたばかりだ。
そもそも、史実に影響を及ぼす地球規模の気候変動は、日本の歴史だけをみているとわかりづらいように感じる。日本列島は温暖湿潤で、人間の暮らす平地ではすぐれて農耕に適した生態環境だ。住民の社会的な分業は種々あったにせよ、主たる生業が農業生産だったことは疑えない。
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