みずほフィナンシャルグループが、相次ぐシステム障害によって窮地に立たされている。メガバンクとして誕生して20年。その間にとらわれた“呪縛”から逃れられなかった結果だ。はたしてみずほは立ち直ることができるのか。
Part1 連鎖|金融庁は怒り心頭
みずほ「異例」処分の裏側
「みずほが再びお客様や社会から信頼される存在となれるよう、経営陣が率先して全力を尽くしていきます」
8月30日、みずほフィナンシャルグループ(FG)の従業員の元には、FGの坂井辰史社長と、みずほ銀行の藤原弘治頭取の連名でこんなメールが届いた。
今年に入ってシステム障害が相次いで発生していることを受けたもので、復旧や顧客対応に当たる行員に対する感謝や、実態解明と再発防止策策定に向けた意気込みがつづられている。
しかしそこでは障害の原因や責任について、一言も触れられていない。そのため「文章が長いだけで中身はなく、記憶にさえ残らないようなものだ」(みずほの中堅幹部)と反応は冷ややかだ。
それでなくても現場は大忙しだ。「顧客からシステムについて聞かれない日がない」(20代の法人営業担当)にもかかわらず、「会社から報道されている以上の具体的説明はない」(同)。「再発しないとは言い切れないので、とにかく謝るしかない」と行員たちは諦め顔だ。
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