システム軽視によるコストカットが障害の連鎖を招いた。
今のままでは、いつまで経っても障害は収まらず、永遠に続くのではないか──。
みずほ銀行でシステムを担当する行員は、こんな不吉な“予言”を口にする。
みずほでは、今年2月から9月にかけて、実に8回ものシステム障害が発生。第三者委員会の報告を受けて6月に再発防止策を打ち出したものの、その後も障害が続くなど、泥沼の様相を呈している。
中でも影響が大きかったのは、1回目と5回目の障害だ。1回目の障害では、最大4318台のATMが停止。カードや通帳が取り込まれるという事態が相次いだ。
原因は、定期預金のデータ移行作業。2月末という取引集中日にもかかわらず作業を行ったため、メモリーが容量不足を起こしたのだ。他行やシステムの関係者は「月末に作業をするなんて考えられない」とあきれ顔で、まさにみずほの甘い考えが招いた障害だった。
8月20日に発生した5回目の障害では、店頭取引が停止した。9時から9時45分まですべての店頭取引ができず、融資や外国為替の取引に至っては11時58分まで影響が続くありさまだった。
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