会えない医師の気を少しでも引こうと、各社は試行錯誤している。
新型コロナ禍で、医療機関にMRが足を運ぶこれまでの営業スタイルは通用しなくなった。
下図は、医師が製薬会社の製品情報をどの経路で入手したか、その回数の推移をグラフにしたものだ。医薬品情報調査会社のエス・マックスが全国の1200人の医師を対象にWebアンケート調査を行い、全国の状況を推計。3月以降はMRの直接訪問が激減しオンラインに置き換わっていることがわかる。
だが現状では、医師に対してのメール送信や、医療情報サイト経由の広告配信にとどまっている。より医師の気を引こうと、製薬各社はニューノーマル時代の営業のあり方を模索し始めている。
国内中堅製薬会社の大日本住友製薬が導入したのが、自社で作り上げたバーチャルキャラクターを使った、「VMR」(バーチャルMR)による営業だ。
今年3月から、バーチャルMRが製品説明をする動画コンテンツを自社サイトにアップし始めた。「ユーチューブ上で、生身の人間ではなくキャラクターを使って活動するVチューバーが人気になり始めたこともあり、構想自体は昨年からあった」と大日本住友のマーテック戦略推進室の橫田京一室長は話す。
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