MRの仕事をIT化する「MR君」がコロナ禍で急成長中だ。
コロナ禍でMRが苦難を強いられる中、勢いを増しているのが、医療系IT企業のエムスリーが提供している「MR君」だ。
MR君とは、エムスリーが運営する医療情報専門サイト「m3.com」上のサービスである。m3.comは各種の医療情報を提供するポータルサイト。MR君はサイトの中にあり、製薬企業が医師に対して、医薬品を中心とした医療関連情報を提供している。製薬企業はエムスリーに対し利用料を支払い、医師は無料でその情報が見られる仕組みだ。
エムスリーは創業(当時はソネット・エムスリー)直後の2000年10月からMR君の提供を開始。19年度の時点で利用企業数は約70社、1社当たりの売上高は約5億円に上り、年間売上高は約300億円と推定される。この数年は、「MR君を知らない製薬企業の社員はいない」といわれるくらい、存在感が高まっていた。
そんな中、コロナ禍で、医療機関からのMRに対する訪問自粛要請が長期化し、MRが医師に対面で営業できる機会が激減。代替手段としてMR君の需要が急増した。その結果、MR君を中心とした製薬マーケティング支援事業の受注金額は、20年4〜9月に前年比2.5倍以上に拡大し、エムスリーも営業チームを倍近くに増員するなど攻勢をかけている。
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