──希望退職を募り、組織体制も大きく変えました。
体制は頻繁に変えている。新型コロナ禍だからどう、ということではない。大きいのは、日本で治療ニーズの高い疾患の内容が変わってきていることだ。われわれが力を入れていきたいのは、患者数や治療薬の選択肢が少ない希少疾患。がんや精神・神経疾患を強化する方向に舵を切った。
高血圧薬など生活習慣病の薬は注力領域からは外れているが、薬の販売を続けている限り不要だとかそうじゃないとかの議論にはならない。ただリソースには限りがある。これまでも力の入れ方は変えてきたし、これからも変えていくだろう。
──研究所の移転や営業人員のリストラなど、グループ全体の中で国内事業は縮小されているように見えます。
国内の製薬企業の中でも、社内の位置づけでも、国内の武田がリーディングポジションを取り続けるという方針は変わっていない。必要な投資はこれからも当然していく。
グループ全体の中では、国内事業の売上高比率が下がっているのは事実だ。だが、国内の比率に何の意味があるのかは逆にクエスチョン。米国事業は当然強化していくべきだ。世界で最大の市場だし、日本とは保険制度が違うから同じ形でのビジネスはありえない。革新的な新薬が生まれた場合でも、真っ先に使い始めるのは米国だ。新興国市場も経済が発展すれば伸びていくだろう。全体が大きくなった結果として日本のパイが小さくなっただけであって、あえて国内事業への投資を縮小していこうという発想はまったくない。
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