有料会員限定

ヤメ検 実は使い方次第 古巣とのパイプが生命線

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

元特捜部長は現役時代の人脈を駆使、大型事件摘発の道を開いた。

特捜部が狙うのは大型の脱税や政財界の不正案件だ(毎日新聞社/アフロ)

特集「激変 弁護士」の他の記事を読む

この数年で東京地検特捜部が手がけた大事件といえば、日産自動車元会長のカルロス・ゴーンの特別背任が真っ先に思い浮かぶ。つねに世間の耳目を集める特捜事件の中でも、久方ぶりの大捕物だ。

従来、こうした大事件では、えてして大物ヤメ検弁護士が代理人として登場してきた。が、昨今はそうとは限らない。逮捕されたゴーンが頼んだ弁護団は弘中惇一郎や高野隆たちだった。

またゴーンの元側近として金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪に問われた元日産役員のグレッグ・ケリーには、喜田村洋一がついた。

弘中、喜田村はともに公益社団法人「自由人権協会」の代表理事を務めてきた、いわゆる人権派弁護士の代表格だ。中でも弘中は“無罪請負人”などと持ち上げられる。だが、実際は失敗も少なくない。ゴーンの海外逃亡などはその典型ではないだろうか。

人権派弁護士たちは捜査批判を繰り返し、世論を味方につける。ゴーンについても、逮捕・起訴後の保釈を認めない検察の“人質司法”を強調し、ゴーンの保釈を勝ち取った。そこまではよかったが、当の依頼人がそれを逆手に取って逃げてしまった。面子丸潰れというほかない。

関連記事
トピックボードAD