「本来はこの前の国会で、親族外承継についても、事業承継税制を拡充しようとしたのだが、はねられてしまった。しかし、次の国会ではぜひ、再トライしたいと考えている」
中小企業庁の幹部が語るのは、中小企業の事業承継を後押しするために、従来の事業承継税制とは別に10年間限定で大幅に拡充した特例措置についてだ。
2018年度の税制改正において、親族内承継を行う法人については税負担を実質ゼロに、個人については土地や建物などの承継に関わる相続税や贈与税の100%納税猶予制度を創設するなど、「半ば法律の枠を超えた特別な措置」(中小企業庁幹部)が実施された(詳細は別記事参照)。
中小企業庁は、そうした特例措置を、親族外承継にも拡大しようと、ひそかにもくろんでいたというわけだ。
それくらい、中小企業庁の危機意識は高い。これまで見てきたとおり、後継者不在を理由に黒字廃業する中小企業が後を絶たないため、第三者承継を推し進めようと躍起になっているのだ。
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