コロナ禍でも授業を継続できた決め手は、ICT化と実行力だった。
この春、新型コロナウイルスの感染拡大でほとんどの高校が休校する事態になった。一方、一部の学校では、オンライン授業を早々に導入し、難局を乗り切っていた。学校のICT(情報通信技術)の進度や、実行力で学びに大きな差が出た形だ。スムーズにオンライン授業に移行できた高校はどんな取り組みをしたのか。
神奈川|北鎌倉女子学園
遠隔授業即対応のApple認定校
その好事例として注目されているのが神奈川県の北鎌倉女子学園中学校・高等学校だ。7月上旬に高校1年の総合探究の授業をのぞいたが、教室で学ぶ生徒はクラス全体の約半数の16人。残りの生徒はオンライン会議システム「Zoom」で自宅から参加していた。
この日は、グループごとにSDGsの17の目標のうち「食」に関する問題点や現状を調べて発表する授業。iPadを駆使して情報を集め、自宅組の生徒と情報交換をしながら発表内容を詰めていた。担当する青木佐知子教諭は「最初はうまくコミュニケーションが取れず戸惑う様子も見られたが『次回はこう進めよう』といった前向きな姿勢で授業がブラッシュアップされていった」と語る。
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