「中学校を卒業して高校から理系大学を目指すよりも将来の可能性が広がる」と、志願者がジワリと増えているのが高等専門学校(高専)だ。
そもそも高専は、「時代が求める実践的技術者を養成する」高等教育機関だ。産業界の要請を受けて高度成長期の1962年に設置が始まり、現在全国に国立の高専が51校、公立の高専が3校、そして私立の高専が3校ある。全体で約6万人の学生が学んでいる。
機械工学や電気・電子工学、建築など工業系の学科を持つ高専がほとんどだが、航海士や機関士を養成する商船系の高専も存在する。ものづくりだけでなく、経営情報や国際ビジネスなど、現在の社会ニーズに対応した学科を持つ高専もある。
修業年限は5年(商船科は5年半)で、卒業すると短期大学卒と同じ準学士の学位が得られる。卒業後は大学3年次への編入も可能だ。さらに学び続けたい場合は、専攻科にも進むことができる。多くの高専に設置されており修業年限は2年、修了すれば大卒と同じ学士の学位を得ることができる。
学習内容は、高校とどう違うのか? 国立高等専門学校機構で教育総括参事を務める鶴見智教授は、「高専は大学と同じ高等教育機関。高校のように学習指導要領に縛られることはない」と説明する。一般の高校はもちろん、工業高校で学ぶ内容とも違う高いレベルの授業が受けられる。
国立の高専では教育の質を確保するために「モデルコアカリキュラム」を策定。すべての高専生が身に付けるべき、数学や自然科学、工学基礎などの基礎的能力(コア)と、各専門分野において必須となる分野横断能力(モデル)を習得する授業を実践している。また、最近ではIoTやAI、情報セキュリティーなどを学ぶ機会もつくっている。
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