今年度から私立高校授業料の実質無償化が始まった。全国の約8割の生徒が利用する「高等学校等就学支援金制度」が改正され、私立高校に通う生徒への支援上限額を一律に引き上げ。これにより、年収590万円未満の世帯(両親・高校生・中学生の4人家族で、両親の一方が働いている場合の目安)では、私立高校の授業料負担が実質ゼロとなる。
高校無償化の流れは民主党政権下の2010年に始まり、14年の制度改正を経て、就学支援金制度として確立されていった。前述の4人家族の構成なら、年収約910万円未満の世帯に年額11万8800円(公立高校の授業料相当)が支給される。
私立高校では収入に応じて加算支給が行われていたが、20年4月からは、段階的支援から一律支給に拡充された。私立高校に通う生徒がいる年収590万円未満の世帯に対する上限支給額は、全日制なら私立高校の平均授業料額相当の39万6000円、通信制なら同29万7000円。つまり、授業料が就学支援金以下であれば実質無償となる。

就学支援金は、在籍する高校が生徒に代わって受け取り授業料に充てられる。
住民税非課税世帯などには直接給付される「高校生等奨学給付金」がある。学校種別や世帯状況により、子ども1人につき年額3万2300〜13万8000円を給付。こちらは毎年7月ごろに在籍高校や居住する都道府県に保護者自身が申請する必要がある。
自治体から追加支援も
文部科学省・学校基本調査によると19年度の私立高校への入学者割合は全国平均で32.8%。自治体によって差があり、最大は東京都の56.5%で、最小は徳島県の4.8%だ。3人に1人が通う私立の学費は公立よりも高額で、かつ学校により異なるため、国の制度を補完する形で独自の支援を行う自治体が多い。
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