右肩下がりだった運営費交付金は転換点に
2004年の国立大学法人化後、国から各大学に配分される運営費交付金はほぼ右肩下がりの状態が続いてきた。それが来年大きく改善するかもしれない。先日、27年度一般会計予算の概算要求で、文部科学省は国立大学の運営費交付金として1.25兆円を要求したと報じられた。
高市早苗首相の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」では、国立大学法人運営費交付金や科学研究費補助金(科研費)の大幅拡充をうたっている。非常に厳しい財政状態の国立大学は大きな期待を寄せている。
では現状、この運営費交付金は国立大学の経営でどのくらいの比率を占めているのだろうか。今回は経常収益に対する運営費交付金の比率でランキングを作成する。
まず説明しておくと国立大学で企業の売上高に当たるのが、「経常収益」だ。内訳は国からの交付金である「運営費交付金収益」、授業料・入学金・検定料といった「学生納付金収益」をはじめ、「受託研究等収益」「受託事業等収益」「寄附金収益」などがある。医学部があれば診療収入に当たる「附属病院収益」も加わる。
こうした経常収益のうち、附属病院収益を除いた主な収入は図のようになっている。
すべての国立大学法人の収入を合計した24年度実績は、運営費交付金収益が47.4%(1兆828億円)、受託研究収益や補助金等収益といった競争的資金等が32.9%(7521億円)で、学生が納める入学金や授業料などの学生納付金収益は15.9%(3624億円)しかない。つまり、授業料や入学金といった学生納付金は収入の2割にも満たないのだ。
また収入の約半分を占める運営費交付金も04年度から25年度までに13%減少。26年度に微増となったが、収入の柱である運営費交付金がどこまで増えるかに注目が集まっている。
1位筑波技術大学、2位鳴門教育大学
なお今回は病院収入の差を除外するために「附属病院収益」を除いた経常収益に対する運営費交付金の比率を出し、高い順にランキングした。上位は大学経営で国(運営費交付金)への依存度が高い大学ということになる。
ランキング1位は視覚障害者と聴覚障害者を入学対象とする筑波技術大学で83.9%。附属病院収益(0.7億円)を除く経常収益27.3億円に対して運営費交付金は22.9億円。ほかの主要な収入は学生納付金1.9億円などと運営費交付金頼みの大学だ。
2位は徳島県の鳴門教育大学で77.0%。経常収益44.9億円に対して運営費交付金は34.6億円。ほかの主要な収入は学生納付金5.9億円となっている。
この記事は有料会員限定です
残り 830文字


