リターンが得られる「金融資産」でランキング
私立大学を運営する学校法人が保有する金融資産については、5月16日に配信した「有価証券」保有額のランキングで紹介した。しかし、学校法人が保有する金融資産は国債・社債といった債券や株式などの有価証券だけではない。すぐに動かすことができる「現金・預金」や、将来の特定目的のために積み立てている「特定資産」も含めて見なければ、その大学法人の財務的な体力は正しく測れない。
そこで今回は、「有価証券」に「現金預金」や「特定資産」を加えた金融資産全体の保有額(「運用資産」と呼ばれている)をランキングした。
大学法人の財務分析では、「有価証券」+「現金預金」+「特定資産」を「運用資産」と呼ぶ。有価証券は貸借対照表の「流動資産」(短期保有)と「その他の固定資産」(長期保有)に記載されている合計値。特定資産は、退職給与引当金や、施設設備整備建設のための引当金など、将来の特定の支出に備える資産だ。実態としては預金や有価証券で運用されているケースが多い。この運用資産を「金融資産」として金額が多い順にランキングした。
さらに参考情報として、「受取利息・配当金」と、運用資産に対する受取利息・配当金の比率である「運用利回り」も掲載した。この2つの指標から、保有する資産からどれだけ運用益を生み出しているかがわかる。では、実際にどのような大学が上位なのか。ランキングを見ていこう。
帝京大学が4416億円でトップ
1位は帝京大学(帝京大短大を含む)で4416億円。現金預金717億円、特定資産3559億円、有価証券138億円。受取利息・配当金は161億円だ。総資産6718億円の6割以上が金融資産。運用利回り3.7%と運用力も高い。
2位は岡山県の川崎学園(川崎医科大、川崎医療福祉大、川崎医療短大)の4242億円。有価証券は1253億円、現金預金139億円に特定資産2849億円。受取利息・配当金は197億円で授業料など学生から集める学生生徒等納付金117億円を上回っている。運用利回りは4.6%と帝京大学を上回る。
3位は日本大学で3457億円。現金預金が366億円に特定資産3086億円となっている。
4位の慶應義塾(慶應義塾大)は2228億円。受取利息・配当金が104億円と多い。運用利回りも4.7%と高い。
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