三菱グループは創業150周年記念事業として、教育を支援する「三菱みらい育成財団」を設立した。総事業費は約100億円で、10年間にわたり次世代の育成に向けた事業を後押しする。その狙いは何か。財団の理事長を務める三菱UFJフィナンシャル・グループの平野信行会長に東洋文庫で聞いた。
──今回、150周年を記念して設立した財団の目的は。
未来を切り開く若者を育てるための教育プログラムの開発、実践への支援だ。前回、1970年の100周年時に設立した三菱財団は研究助成だった。今回は教育を支援する。
トヨタ自動車社長の豊田章男さんが「100年に1度の大変革期」とおっしゃっているように、自動車だけじゃなく、すべての産業がその真っただ中にある。少子高齢化、デジタル化、社会の分断。そうした変動の時代を先導する次世代が必要だ。今の教育では、そういった人材を十分育てられていない。
日本の教育は小中学校まではレベルが高いが、大学は世界ランキングの上位に入れていない。高校が知識重視型で受動的な授業を展開し、悪・平等主義となっているのが問題だ。平等なのはいいことだが、個性、多様性をもっと引き出すような教育が必要ではないか。
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