フィンテックの台頭で競争環境はさらに厳しくなる。次の一手をどう打つか。機動力と決断力がカギを握る。
銀行業界を取り巻く環境が大きく変わった証拠だろう。
銀行、信託、証券の一体戦略を推し進めて「総合金融コンサルティンググループを目指す」──。みずほフィナンシャルグループ(FG)はそう説明してきた。ところが5月15日に発表された中期経営計画では、「次世代金融への転換」という新たな方針を示した。そして「総合金融コンサル」の文字はどこにもなかった。
みずほのV字回復に2つのハードル
坂井辰史社長は今回の中計で「目指すべき姿は置いていない」と話す。だが、テクノロジーの活用で金融サービスのあり方が目まぐるしく変わる中、「目指す姿」を決めようがなかったのかもしれない。一方、基本戦略の「オープン&コネクト」は、殻に閉じこもっていたら生き残れないという意思の表れだ。
肝心の業績は3メガバンクの中でいちばん低い。2018年度の業務純益は、当初計画を大幅に下回り、前期比25%減の4083億円となった。業務純益は一般企業の営業利益に相当するもので、みずほは今回、5年後に9000億円まで引き上げる計画を掲げた。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録いただくと、有料会員限定記事を含むすべての記事と、『週刊東洋経済』電子版をお読みいただけます。
- 有料会員限定記事を含むすべての記事が読める
- 『週刊東洋経済』電子版の最新号とバックナンバーが読み放題
- 有料会員限定メールマガジンをお届け
- 各種イベント・セミナーご優待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら