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血液・網膜で発症リスクを超早期発見 早期発見技術は日進月歩

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日本が世界を牽引する認知症・MCIの検査技術。健康診断に組み込まれる日もそう遠くないかもしれない。

今年2月。英総合科学雑誌『ネイチャー』に掲載された論文に世界が驚いた。わずか0.5ミリリットルの血液を採ることで、アルツハイマー病や軽度認知障害(MCI)の原因となる脳内病変を検出できるという研究論文である。

この論文に携わったのは、国立長寿医療研究センターの柳澤勝彦研究所長、2002年にノーベル化学賞を受賞した島津製作所の田中耕一シニアフェローなど20人の研究者だ。田中氏はタウという認知症の原因物質に着目したが、認知症治療薬「アリセプト」の開発者・杉本八郎氏との共同研究から2年経っても成果が出ずにいた。そこで田中氏が柳澤氏に声をかけ、1年半の共同研究で目覚ましい成果を上げた。

国立長寿医療研究センター 研究所長 柳澤勝彦
やなぎさわ・かつひこ●1954年生まれ。80年新潟大学医学部卒業。92年東京医科歯科大学助手、2015年から現職。

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アルツハイマー病が発症するかなり前(最新の研究では35年前)にタンパク質の一種・アミロイドベータ(Aβ)が脳に蓄積し始める。そのAβの質量分析システムを田中氏の研究チームが開発し、血液検査を担当。柳澤氏は試験全体を統括し、画像解析と血液検査の相関分析を実施した。

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