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抱え込む人が介護離職する 2017年は約10万人が介護離職

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介護離職予備軍は約300万人。転ばぬ先の知識をつけ、仕事との両立を目指そう。

イラスト:河南好美

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「父の介護をあのまま続けていたら私も倒れていたかもしれません」──。

2017年12月に認知症の76歳の父を亡くした、都内の樹脂加工会社勤務の中山和夫さん(仮名、49)は振り返る。5年前に脳梗塞で倒れた父は認知症を併発し、退院後、自宅で療養することになった。早くに妻を亡くし一人暮らしの父が住む神奈川県の実家に、中山さんは都内から転居。父の面倒を見ながら片道2時間以上かけて通勤する毎日が始まった。

だが、認知症の症状が徐々に重くなり、夜中も動き回る父のせいで睡眠不足の日々が続く。仕事も忙しく連日夜の7時、8時までの残業で疲れがピークに達し、上司に退職を願い出た。

「今の父の状態で仕事を続けるのは無理ですと言っても、上司は人手が足りないから今辞めてもらっては困る、の一点張り。何度も辞めたい、辞めないでくれと言い合いになった。退職願を出してから半年後、部署の異動で定時に帰れるようになったが、それでも父が亡くなるまでは休日も介護に追われ、毎日がどうなるのか不安でたまらなかった」

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