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共働きを続けにくい日本社会の歪み 共働きサバイバル

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働き方改革の実現へカギを握るのが共働きを続けやすい社会の仕組みづくり。だが、仕事と家事・育児の両立にみんな悩んでいる。

本誌:許斐健太、富田頌子

週刊東洋経済 2018年6/9号
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「もう無理」。生命保険会社に勤める山田美沙さん(仮名・40)は2018年3月、会社を退職した。直接の理由は、直属の上司との関係に悩んだことだ。

大学卒業後、一般職として入社。東京本社で営業管理の業務を長く続け、20代後半のとき、会社の要請で総合職に転換した。

職場結婚が多く、同期の女性は次々と寿退社。だが自身の夫は他社勤めで、結婚後も仕事を辞める気はなかった。二人の子を育てながら時短勤務を継続。仕事の内容も気に入っており、「本社にいたときは働きやすかった」と振り返る。

だがその後、歯車が狂いだす。総合職は長期間、同じ職場に属さないのが不文律。会社から異動希望を出すよう促され、経験を積もうと支社への異動希望を出した。

配属されたのは神奈川・川崎支社。これまで同様、営業管理だったが、業務の進め方がまったく異なっていた。本社と違い業務分担が明確でなく、雑務の負担も多い。業務用システムも本社とは別のものを利用しており、「ほぼゼロから仕事を覚えた」(山田さん)。

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