子が小学校に入学した共働き家庭には、専業主婦を前提に作り上げられた社会構造が待ち受ける。
保活や保育園入園後の母親の負担はクローズアップされやすいが、「そうはいっても保育園時代はまだ働きやすい」という女性は少なくない。
2年前までキャビンアテンダント(CA)だった谷彩奈さん(仮名・40代)は2児の母。2人目が生まれても何とか仕事と育児の両立をこなせたが、長男が小学校に上がると同時に両立を断念。転職を決意した。予想以上に高かったのが「小学校の壁」だ。
保育園では連絡事項はすべて親に伝えられるが、小学校は本人に伝えられる。提出物の期限が短い通知も多く、すべて本人任せにするのは心もとないため、チェックが欠かせない。先生からは宿題の丸つけも親に託されている。
さらに働く親にとって負担となるのが平日の行事だ。保護者会や個人面談、家庭訪問などはすべて平日。学級閉鎖や台風などで突然休校になることも珍しくない。谷さんの夫は金融機関勤務。上司から「育児は母親の仕事だろ?」と言われるような職場環境のため、協力を仰ぐことは断念した。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら