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フィンテックベンチャー幹部対談 中村仁×瀧俊雄 »»Part2 資産運用の新常識

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元野村証券社員が一刀両断「日本の資産運用業界は顧客の声を聞くべきだ」

過去20年、家計における金融資産の増加率は米国が3.3倍だったのに対し、日本は1.5倍にとどまった。背景には日本人は現預金の保有割合が高く、株・投資信託の保有割合が低いという事情がある。貯蓄から投資の流れはなぜ進まないのか。共に証券会社出身で、現在はフィンテックベンチャーの幹部を務める二人に語ってもらった。

■中村 仁(なかむら・じん)関西大学卒業後、2005年野村証券入社。3年間の支店営業後、野村資本市場研究所ニューヨーク事務所での勤務など経験。16年4月にお金のデザイン入社。17年3月から現職。
■瀧 俊雄(たき・としお)2004年慶応義塾大学卒業後、野村証券入社。野村資本市場研究所で研究業務に従事。米スタンフォード大学MBA(経営学修士)取得後、12年マネーフォワード設立に参画。
(撮影:大澤 誠)

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──日本の資産運用業界は、これからどう変わるべきですか?

お金のデザイン・中村仁社長兼CEO(以下中村) 手数料重視の商品設計やシステムの高い維持コストなどいろいろありますが、いちばん大きな問題は金融機関と利用者の関係がいびつという点です。今でも多くの利用者は金融機関の営業担当者を選ぶことができません。透明性があって、身近で相談できる存在がないことは大きな問題です。例えると、患者の症状を診ないで医者が薬の処方箋を出しているようなものです。

われわれは「お金の健康診断」というサービスを試験展開しています。このサービスはプロのファイナンシャルプランナーが受診を希望する企業のオフィスを訪問します。問診票に記入してもらい、企業の社員一人ひとりと約10分間面談を行います。

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