【産業天気図・精密機器】事務機好調だが、デジカメの鈍化懸念され「晴れ時々くもり」

足元は晴天。主要製品の事務機、デジカメ等が好調に推移しているためだ。事務機はカラー化、ネットワーク化の流れが追い風。まだ全体のカラー化率は2~3割と言われ、海外を中心に拡大余地が多い。デジカメは、これまで当セクターの多くの企業を潤してきた。成熟市場と見られがちなミシンなども海外中心に伸ばしている。さらにデジカメ・携帯電話向けの部品、半導体・液晶の製造装置関連も好調だ。
 キヤノンは事務機をはじめ、すべての事業が好調で、2004年12月期の業績予想を再度上方修正する公算大。リコーは11期連続で最高純益を更新。デジカメ「エクシリム」や電波時計などが好調なカシオ計算機も業績を伸ばしている。
 部品関連では、携帯音楽プレーヤー向けHDDガラスディスクなどが好調なHOYAや、規模は異なるが、日本電産グループの三協精機製作所、日本電産コパル電子などの好調も目を引く。
 今後の懸念材料は、デジカメの伸び率鈍化だ。ここに来て国内主要メーカーの総出荷金額の伸び率に急ブレーキがかかっている。国内市場が飽和の半面、海外は依然高い伸び率を示しているが、今後2~3年で天井を打ちそうだ。これまで各社が強気の計画を立てていた分、下期以降、生産調整が避けられない状況になっている。さらに各メーカーを悩ませているのが価格下落。この1年間だけでも3割以上の下落幅となっている。
 デジカメでは今後、勝ち組、負け組の格差が鮮明になってきそう。負け組の中には撤退を迫られるケースもありそうだ。現在勝ち組に近い位置にいるのは、キヤノン、カシオぐらい。残りのメーカーは、今秋の新製品の動向次第で、大幅な業績の下方修正となる可能性もある。2005年度は、これらデジカメの不安要素に加え、企業の設備投資に一服感もあり、業界としてはやや伸び悩む年となりそうだ。
【並木厚憲記者】


(株)東洋経済新報社 電子メディア編集部

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